相続のサイトで行うテクニカルSEO
良質なコンテンツをGoogleは評価しますが、検索意図に合った良質なコンテンツを掲載していれば、検索結果の上位に表示され、お問合せの獲得が出来るかと言えば、必ずしもそうとは限りません。相続のSEOの効果を確実に上げるためにはテクニカルSEOで基礎を固めておかないとコンテンツが適切に評価されず、結果としてSEOが上手く行きません。
実際に相続のサイトで良質なコンテンツの掲載を継続していらっしゃる、真面目な運用をしているサイトでもテクニカルSEの問題があって思うように相談を獲得出来ていないサイトは多くあります。検索エンジン最適化の中でもテクニカルSEOについてはあまり語られない分野で、ほとんど対策しないSEO業者も多くあります。
このページではテクニカルSEOとは何なのか、どんな点を改善するのか、専門家に依頼しないと対応出来ない部分と、ご自分でも対応出来る施策について解説いたします。
目次
サイト本来の評価を獲得するテクニカルSEO
テクニカルSEOは主にSEOの専門家が対応する分野で、専門的な知識が必要な分野です。
テクニカルSEOはテクニックで本来の検索順位に下駄を履かせるものでは無く、サイト本来のパフォーマンスを発揮するための施策で、低評価になる要因を取り除くものです。
テクニカルSEOと間違って認識される施策として、ブラックハットSEOがありますが、ブラックハットSEOは不正な施策で、本来の検索順位よりも高い順位に上げるもので、一時的な効果はあっても、長期的にはGoogleからペナルティを受ける可能性のあるとても危険な手法です。
ブラックハットSEOはスポーツ選手のドーピングと同じで、不正薬物が効果を発揮している間は、自分本来のパフォーマンスよりも高いパフォーマンスを発揮することが出来ますが、不正が発覚すると、出場停止などのペナルティが課せられますし、自身の体を蝕み将来深刻な被害が及ぶ可能性がある危険な手法です。
良質なコンテンツの掲載を続けていても、テクニカルSEOが出来ていないと、Googleから適正な評価をしてもらえず、本来の検索順位よりも下位に表示されてしまい、本来、集客出来たはずのユーザーを獲得出来なくなるので、テクニカルSEOは是非信頼出来る専門家に依頼しましょう。
Googleのガイドライン違反の修正
Googleのウェブマスター向けガイドライン(現Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー)に違反したサイト運営をしていると、Googleからは不正なサイト運営をしていると判断されて、低評価になったり、酷い場合はペナルティを受けて検索順位が圏外に落ちたりします。
代表的なガイドライン違反は以下の通りです。
ホームページにGoogleのガイドラインが無いか調査し、サイト内をチェックして、ガイドライン違反がある場合は修正して最適化します。
隠しテキスト
ソースに記載されていて、Googleには読ませるテキストがブラウザには表示されないテキストを隠しテキストと言います。
隠しテキストとして多く見受けられるのはh1タグ(大見出し)です。h1タグは通常、ページの先頭部分に大きめのフォントサイズで表示されるテキストです。フォントサイズは人間が常識的に読める範囲で小さくしても全く問題は無いのですが、ページの上部をスッキリさせたいWEBデザイナーや制作会社がh1タグを非表示にしてしまうのです。
隠しテキストがあるかどうかは一般の人には判断出来ませんので、指摘されなければ全く分かりません。不正を行っていてもサイトの所有者には全く分からないものです。
キーワードの乱用
キーワードの乱用は、検索結果で上位に表示したいキーワードを不自然な程繰り返すものです。このような不正は検索エンジンの性能が低かった時代には効果がありましたが、現在では全く効果の無い手法です。
しかし、キーワードの乱用の認識が無く、キーワードを不自然に繰り返すことがあります。
実際に対応した例として、税理士事務所のサイトタイトルが50文字程度の中に「税理士」のキーワードが5回も記載されている例がありました。
通常、タイトルタグは30~40文字程度なので、同じキーワードが3回記載されれば、キーワードの乱用に該当すると考えて良いと思います。
リンクスパム
リンクスパムは過去には大きな効果があり、SEOと言えば外部リンクを設置する施策のことと言っても良い時代もありました。
しかし、リンクスパムはGoogleから重大なペナルティを課される可能施があるとても危険な手法です。
リンクスパムによるペナルティを悪用して、競合サイトに低品質なリンクを浴びせかけて、競合サイトの順位を落とすネガティブSEOも行われるようになって来たので、Googleはスパムリンクを無効化すると発表していますが、海外のサイトから大量に浴びせられるリンクは無効化されていますが、今でもリンクによってはペナルティの発動があります。
特にランキングを操作する目的で自らの意志で設置したリンクに対しては今でもペナルティがあります。
外部リンクの取得はSearch consoleの「リンク」→「外部リンクをエクスポート」→「最新のリンク」→「CSVをダウンロード」で取得出来ます。
リンクスパムの具体的な例を下記に記載しますが、不自然なリンクの判定やリンク否認は専門的なので、専門家に依頼された方が良いと思います。
Googleから評価される自然発生リンクとは
スパムリンクはランキングに悪影響がありますが、ランキング好影響のある自然発生リンクとはどのようなものでしょうか?
自然発生リンクと言うのは、その商品やサービスを利用して良かったと感じた人が、そのサイトを他の人に紹介するために設置したり、自分自身が記載しているブログで特定のキーワードについてさらに詳しいおすすめのページへユーザーを誘導するために設置するものです。
自然発生リンクはランキングに大きなプラスの影響がありますが、獲得するのは簡単では無く、コンテンツがリンクされるには、競合を大きく上回る高品質で具体的なコンテンツが必要です。
具体的なスパムリンク
ランキングを上げる目的でリンクを売買すること
リンクをお金で買うことです。リンクはインターネット上の民主主義で、そのサイトへ向けて貼られたリンクは人気投票として評価されます。
この票をお金で買うことは選挙買収と同じで、不正と判断されます。
お金でGoogleのランキングを操作出来てしまうと、広告と同じになってしまい、自然検索としての価値が無くなるのでGoogleはとても嫌がります。
過剰な相互リンク
相互リンクは、こちらからリンクを貼るのでそちらからもリンクを設置してと依頼するもので、交換条件としてリンクを設置してもらうものです。
関連の高いサイト同士が相互リンクすることは常識的な範囲では許されますが、過剰に相互リンクしてしまうと、やはりネット上の民主主義が崩壊してしまうので、Googleはリンクスパムと規定しています。
相互リンクはビジネス上の取引きなどの実態がある場合は多少の相互リンクでも問題はありませんが、全くビジネス実態の無いサイトとの相互リンクはとても危険です。
質の低いディレクトリ
質の低いディレクトリとは、登録に当たって審査が無く、申請すればほぼ全てのサイトが登録されるリンク集のことです。
このようなリンク集からのリンクはネット上の民主主義とはかけ離れていて、審査の無いリンク集だと低品質なリンクになるのは避けられません。
このようなリンクを評価することは出来ないのです。
さまざまなサイトのフッターやテンプレードに埋め込まれて広く配布されるリンク
このリンクは特に意識されずに設置されることが多いリンクのパターンです。
例えば「相続」の専門のサイトを運営している事務所は、士業のサイトも別に開設していることが良くあります。例えば「税理士」のホームページと「相続税」のホームページのようなパターンです。
このように複数のサイトを運営している場合に、「税理士」のサイトのサイドバーやフッターから「相続税」のサイトへリンクを設置したり、またその逆のリンクもリンクスパムに該当します。
このようなリンクの設置は何の疑問も感じずに設置され、多くのサイトでアクセスが増えないことを不思議に感じている事例がとても多いのです。
テンプレートからのリンクが何故悪いのか
テンプレートからのリンクは何の疑問も感じずに設置されるリンクで、このようなリンクによってランキングに悪影響があるとお伝えすると多くの場合、驚かれて、どこのサイトもやっていると言われることが良くあります。
では、何故、テンプレートからのリンクがリンクスパムに該当するのかと言うと、Googleはリンクを論文の引用のように考えており、文章の中の特定の説明と関連のあるページへリンクを設置するのが正しいリンクの方法と考えています。
つまり、リンクはユーザーがそのリンクをクリックする必然性が無いとリンクの価値をとても低く評価してしまうのです。
テンプレートから貼られたリンクを税理士のサイトから相続税のサイトへ貼られたリンクを例えに説明しますと、税理士のサイトの相続税について説明されたページから、より専門的な相続税のサイトへのリンクには必然性があり、評価されるリンクです。しかし、お問合せページや事務所概要のページに設置されているリンクはクリックする必然性が無いのです。
お問合せページに到達しているユーザーは必要項目を記載して送信するのみです。また、事務所概要を見ているユーザーは事務所がどこにあるのか、責任者の経歴などを知りたいので、相続税のサイトへのリンクをクリックする必然性が無いのです。
また、リンクをそのサイトへ向けての人気投票と考えると、テンプレートからのリンクはページ数の数だけの人気投票となってしまい、Googleは不正な組織票と考えるのです。
コンテンツとして作成したページを確実にインデックスさせる
サーバーにアップロードしてコンテンツがサーチコンソールのページで「インデックス未登録」などになって、インデックスされないページが大量にあると、Googleから低品質なコンテンツが大量にあるwebサイトだと判断されて、低評価を受けるので、ページの内容を確認して、良質なコンテンツにして漏らさずインデックスされるようにします。
クローラーの制御
最近、ホームページ制作で主流になっているWordPressのようなCMSでは、自動生成されるページもあり、重複コンテンツや低品質なページが生成されることがあります。
このような本来ユーザーに見せるべきでは無いページをGoogleに見せてしまうと、サイト全体の質を低く評価されてしまう可能性があります。
Googleに見せるべきページと見せるべきでは無いページを判断するツールはGoogleが提供しているSearch conosleを活用します。
Googleに見せるべきでは無いページのクロールをブロックして、自動生成されるページをGooglbotが見ないように制御することで、高品質なコンテンツだけを見てもらい、サイト全体を高品質なサイトと評価してもらいます。
重複していますはGoogleからの評価を確実に落とすので適切に対処します
重複コンテンツが大量にあるサイトはGoogleからの評価が確実に悪くまります。
重複は301リダイレクトやcanonicalの設定が適切にされていないために起こる場合もありますし、自動生成されるコンテンツによる場合もあります。症状に応じて、適切にリダイレクトを行うか、canonicalで正規化の指定をするか、robots.txtでブロックするなどの対応を行います。
クロールバジェットの浪費を防ぐ
上記の画像のようなインデックスされないページが大量にある場合、そのページのクロールにクロールバジェットを浪費してしまうと、本来評価するべきページがなかなか評価されなくなってしまいます。
Search consoleを分析して、クロールすべきでき無いページを判断します。
上記の画像のようにインデックスされないページが100万ページもあるとかなりの悪影響になります。ページ数が少ない場合は放置していても大きな問題はありませんが、このような大量のページ数の場合は、Goooglebotがクロールしないようにrobots.tstでGooglebotに対してDisallowを指定します。
sitemap.xmlの送信の判断
サイトマップの送信はSEOでは必須と考えていらっしゃる方も多いですが、sitemap.xmlはGooglebotに対して、クロールして欲しいページを伝えるものです。
sitemap.xmlに記載されているページは頻繁にクロールされて理解が進みますが、記載漏れがあると、漏れているページはほとんどクロールされず理解が進まず、サイト全体を正しく評価してもらえない場合があります。
また、sitemap.xmlにGoogleに見せるべきでは無いページが記載されていることもあります。
Googleは「サイトマップについて」の中で、サイトのページ数がおよそ500ページ以下で、サイト内が完全にリンクされている場合は、サイトマップは必要無いと記載しています。
sitemap.xmlを送信しないことで、Googleの高度にプログラムされたクロールスケジュールによって、サイトを適正に評価してもらえる可能性が高くなります。
相続のサイトの場合、1ページの文字数も多く、コンテンツの掲載にはとても時間がかかるので、500ページ以上になるサイトはほとんどあまりありません。
ほとんどのサイトでsitemap.xmlの送信は必要無いと考えています。
サイトマップを送信するリスク
サイトマップはサーバー内にあるユーザー導線の無いページも送信します。ユーザー導線の無いページの代表的なものとしてtagページがあります。tagページが少ない場合はカテゴリーページと重複になる可能性が高く、tagページが多い場合は、1ページに該当する記事が無かったり、1記事しか無いページがあったり、低品質なページであることが多いです。
このようなページを送信することによって、低評価を受けてしまう可能性があります。
サイトマップはGooglebotにクロールを要請するものですが、サイトマップで送信しているページが実際にデータベースにあるインデックスして欲しいページを下回っていると、Googlebotはサイトマップに記載されているページは頻繁にクロールしますが、サイトマップに記載されていないページのクロールはあまり行わず、結果としてサイトの理解が偏り、サイトを正しく評価出来なくなります。
また、パラメータなどで生成される重複コンテンツなどもサイトマップで送信している場合があります。このような重複ページはサイトマップに記載せず、正規ページのみ記載する必要がありますが、自動生成されるサイトマップの場合、完全に正確な正規ページのみ記載したサイトマップを作成するのが難しいこともあります。
正しいサイトマップを送信出来ない場合はサイトマップを削除した方が良い結果になることが多いです。
表示スピードの改善
ページの表示スピードもランキング要因です。検索結果に表示されて、リンクをクリックしてもページの表示スピードが遅く、ページが表示される前に「戻る」ボタンが押されるようなページを検索結果の上位に表示しても、せっかくの良質なコンテンツが見てもらえません。
なので、表示スピードが極端に遅いサイトは、検索結果の上位に表示されなくなります。
表示スピードを計測するツールはページスピードインサイトです。
ページスピードを改善する施策を行い、適切な表示スピードに改善します。
実際に、当サイトの表示速度を改善した結果です。
画像のalt(代替テキスト)を記載する
Googleは画像をランキング要因にはしていませんが、読み上げブラウザなどでは画像のalt(代替テキスト)によって、そこにある画像が何かをユーザーに伝えます。
alt属性を適切に記載することで、Googleに対しても掲載されている画像が何かをわかりやすくする働きがあります。
atl属性の記載は、誰でも出来ることなので、画像にはatlを記載しましょう。
分かり易いサイト構造
ユーザーにとっても、Googlebotにとっても分かり易く、目的の情報を閲覧し易いサイト構造にすることで、Googleのサイトの理解が深まります。
グローバルメニューから全てのページやカテゴリーへのリンクを設置して、孤立していたり、特定のページからのみリンクがあるようなページを作らないようにします。
サイト内を最適な構成でユーザビリティもクローラビリティも良いサイトにすることも重要です。
また、パンくずリストを設置して、クローラーがサイト内を巡回し易くすることも有効です。
関連の高いページを内部リンクで繋ぐ
同じキーワードの複合キーワードで記載されたコンテンツで関連の高いページをページ本文から内部リンクを設置します。
内部リンクを設置する場合、上位に表示したいページをリンク先にして内部リンクを集中させることでGoogleに重要なページや関連性を知らせることが出来ます。
内部リンクの設置もご自身で出来ると思いますので、積極的に関連しているページ同士を内部リンクで繋ぎましょう。
関連しているページを把握する方法は、Googleの検索窓に「site:https://yourdomain.com␣キーワード」で検索すると、関連しているページが表示されます。
リンク先のページで検索結果に表示したいキーワードをアンカーテキストに含めてリンクを設置して下さい。
タグの最適化
タイトルタグやhタグなど、SEOに重要なタグに適切にキーワードを含めるようにして記述します。タグはページの内容を反映した情報を記載することが重要で、SEO目的でキーワードを詰め込むと評価を落とすので、ユーザーにページの内容を適切に伝えることを最優先することが注意点です。
まとめ
SEOの基本はユーザーの検索意図に合ったコンテンツを掲載することですが、SEOの基礎であるテクニカルSEOで出来ていないと、どれだけ良質なコンテンツを掲載していても成果が上がらない問題が生じます。
テクニカルSEOはサイトを適正に評価してもらうために行うもので、サイトの評価を落とす要因を取り除くものです。
テクニカルSEOを行うことで、本来の順位よりも高い順位に表示されることはありませんが、サイト本来の順位に表示させるもので、適切な施策を行うことは、SEOのメリットがとても多いです。
テクニカルSEOを適切に行わないと、サイト本来のパフォーマンスを発揮することが出来ず、本来の順位よりも低い順位になってしまうので、適正な施策を行い、掲載したコンテンツが良くなれば掲載順位も上昇するような基礎を固めることはとても重要です。
相続のサイトを運営されている方は、相続の専門家なので、ほとんどの場合、ユーザーに対してある程度適切なコンテンツを掲載されています。踏み込みが浅いなど、若干品質の問題があり場合もありますが、極端に低品質なコンテンツと言うことはありません。
アクセスが少ないサイトのほとんどはテクニカルSEOが出来ていないことが原因の場合が多いです。
テクニカルSEOで上位表示出来る基礎をしっかりと固めることは検索エンジン最適化にとってとても重要です。
過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。
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