以前は「相続放棄」でも30件程の問い合わせがあったのに無くなった

相続の司法書士事務所で、大手のコンサルティング会社のサポートを受けて、そのコンサルティング会社でホームページも作成していらっしゃいました。かなり高額なコンサルタント料も払っていらっしゃいましたが、以前は1ヶ月に「相続放棄」だけでも30件程度あった問い合わせが減少して、今ではほとんど問い合わせが無くなったとご相談を頂きました。

全くユーザー目線の導線になっていない

まず、ホームページを確認すると、メインメニューが以下のようになっていました。

メインメニュー

相続の専門家に依頼したいと思っているユーザーは、相続の経験が無く、そもそも、相続でどんな手続きが必要なのか、依頼すると、どんな流れで進むのかや、具体的に相続で問題に直面して、解決出来る専門家を探していたりするのですが、このメインメニューは、「相続手続きについて」や「相続の流れ」など、まず、ユーザーが知りたいと思う情報への導線が全く無く、ユーザーに対して親切な事務所だと感じることが出来ない導線です。

メインメニューから感じるのは、「事務所を売り込んで無料相談を獲得したい」と言う姿勢が強く感じられるユーザー導線で、ユーザーのためのサイト運営をしているとは感じられないサイトです。

ホームページのユーザー導線やサイトに記載されている情報で、ユーザーはその事務所のユーザーに対する姿勢を敏感に感じ取るものです。現在のサイトから受ける印象は、「全くユーザーに寄り添わず、事務所が儲かれば良い」です。このような印象を与えてしまうサイトで受注を受けることはほぼ不可能です。

まず、ユーザー目線のサイトにするためにサイトリニューアルをご提案しました。

大手のコンサルティング会社がこのような的外れなホームページを作成していることに愕然としました。

ユーザーの疑問に対する回答になっていないコンテンツ

続いて、ページに記載されているコンテンツについて確認すると、ユーザーの疑問に対する回答になっていないページが非常に多いことに気付きました。

以前集客やお問合せがああった「相続放棄」のページを見て見ると、「財産を受け取るのか、受け取らないのか判断をする必要があります。どの程度の金融資産と負債の金額かについても確認をしなければなりません。」と言う内容があり、「相続放棄の申述を行い、万一家庭裁判所で受理されなかった場合、やり直しを行うことはできません。」など、いかにも法律の専門家の回答で、ユーザーの疑問の回答には全くなっていません。

「相続放棄」で検索しているユーザーは「「相続放棄」と言う制度があるらしいけど、何ができるの?」とか、「相続放棄をするかしないかの判断はどうしたら良いの?」などの疑問をも持っているはずですが、そもそも相続放棄とはどんな制度で、どんな場合に利用すれば良いのかが記載されていません。

以前は「相続放棄」で1ヶ月に30程度のお問合せがあったとのことですが、Googleは検索意図に合うページを検索結果の上位に表示するためにアルゴリズムの更新を続けています。

以前のアルゴリズムでは、相続放棄の検索意図に合っていると判断されたページが今のアルゴリズムでは検索意図に合っていないと判断された可能性があります。

司法書士事務所のサイドバーからリンクが設置されていました

この事務所も「司法書士」のホームページと「相続」のホームページを別々に運営されていて、司法書士のホームページのサイドバーからリンクが設置されていました。

同じ企業が複数のサイトを運営する場合、テンプレートからリンクを設置することは何の疑いも無く行われていますが、Googleのリンクスパムでは明確に「検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。」と記載されています。

このサイトからのリンクはSearch consoleからリンク否認の手続きを行いました。

ただ、リンク否認を行ったら直ぐに検索順位やアクセスが改善することは無く、否認したリンクをGoogleebotが1本1本クロールしてインデックス、再評価されるのを待つしかありません。

Googlebotはページは頻繁にクロールしますが、リンクはなかなかクロールせず、リンクによる悪影響はとても長く続きます。

2023年3月15日のコアアルゴリズムアップデートを境にアクセスが上昇

まだ、本格的な対策は行っていませんが、2023年3月15日のGoogleのコアアルゴリズムアップデートで自然検索からのアクセスが上昇して、メインキーワードの掲載順位も上昇し始めました。

大手のコンサルティング会社でもユーザー本位のサイトを作っていない

大手のコンサルティング会社で相続専門の部門もありますが、全くユーザー目線のサイトを作成しておらず、ページに記載しているコンテンツもユーザーのためでは無く、ページを読んだユーザーは「この事務所に依頼しても、分かり易い説明やサポートはしてもらえない」と感じてしまうような内容でした。

このようなコンサルティングに大金を支払い続けているのは、事務所としても大きな損失です。

リニューアル後のコンテンツSEOについても記載して行きます

まだ、リニューアルも完了していないので、今後、リニューアル後、コンテンツSEOに付いても記載して行きます。

相続

Posted by 清水 康次